特別委員会で兵庫県に出かけ「神戸大学はとぽっぽ保育所、神戸市立さくら支援学校、明石市議会」の3か所を調査してまいりました。神戸大学はとぽっぽ保育所は、神戸大学に在籍する職員又は学生が養育する乳幼児を入所対象としており、そのため無認可保育園となっています。認可されていないので経営が難しいとのことでしたが、研究を続ける学生や病院の職員には不可欠の施設です。
少子化はわが国が直面する最大の危機であり、先日も年間の出生数が70万人を切るという驚きの数字が出ています。この保育所は生後43日目から小学校就学前までの乳幼児が入所できる保育所で、「男女共同参画」や「子育て支援」の取組に大きく貢献されています。施設内も見せていただき、子どもたちが楽しそうに園庭で遊ぶ様子やおやつの時間など、あどけない笑顔に癒されました。
2日目は「神戸市立灘さくら支援学校」を見学しました。ここは小学校と特別支援学校が一体的に整備されており、両校の児童生徒が相互理解を深めたり、交流や共同学習を行うことができます。実際の映像では、体育館で仲良く手をつないで授業を受ける姿も拝見しました。障害のあるなしに関わらず共生社会の実現に向けたインクルーシブ教育の推進を見ることができました。
午後には明石市議会を訪問しました。明石市では離婚や別居に伴う養育費や親子交流などの「子どもの養育支援」について、平成26年から「明石市こども養育支援ネットワーク」の運用が開始されています。前市長が弁護士だったことから、離婚する親の都合ではなく、親の勝手で双方に挟まれて一番悲しい思いをしている子どもの視点から考えようということで始まったシステムです。
普通、弁護士に相談となると莫大な費用がかかるため、弁護士を市役所に常時配置し、市民からの相談に応えることにしたそうです。全国でもこのようなシステムはなかなかありません。「明石市子ども養育支援 ネットワークの奇跡」との題名で、手続きの仕方や相談窓口など詳細が書かれ、実用的な冊子になっていました。こどもを核としたまちづくりを進め、人口も増加している明石市です。